デフアカデミーとは

デフアカデミーとは

2017年に大阪市指定の放課後等デイサービスとして、ろう児・難聴児のために設立されました。聴覚支援学校や地域学校の難聴学級の子どもたちが混ざりあって各学年ごとのグループに分かれ、定休日の日曜日を除いて毎日、遊びを取り入れた集団授業やイベントを実施しています。言語聴覚士や保育士、学校教員の資格を持った聴者やろう者・難聴者のスタッフが働いています。

デフアカデミーの目標

コミュニケーションの安全が保障された場を作り、ろう児・難聴児が楽しさや自分らしさを感じ、チャレンジすることを応援する。チャレンジの中で、子どもたちの気づきをたくさん引き出し、共に成長する。

目標の背景にある(社会的な)課題

聞こえない・聞こえにくい子どもは1000人に1人と言われ、数が少ないために保護者は専門的な支援を受けづらく、成人したろう者・難聴者からは子ども時代に感じた以下のような課題がよく聞かれます。

実際のエピソード

  • いつも結論を教えてもらって動いていた
  • 難しい問題は周りの聞こえる人が対応するので経験がなかった
  • 聞こえる人たちは聞こえない私たちのことを理解してくれない
  • いつも「わかったふり」をして笑顔でうなずいていた
抱えがちな課題

  • プロセス情報の少なさ、考える機会の少なさ
  • 成功体験や自己肯定感の得にくさ、聞こえない自分の受容の難しさ
  • 聴者との関わりの難しさ、全て聞こえないせいにする
  • 経験や出会いの少なさ、孤独による楽しくなさ

デフアカデミーはこれらの環境的な課題を取り除いていけるような場を目指しています。

デフアカデミーの取り組み

「基礎力レベル」とは?


経済産業省が提唱する社会人基礎力の「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで活動する力」の3要素からなる12の能力を、子どもたちの段階に合わせて関わることができるように、ステップ化し毎回の活動での様子を記録しています。

「デフアカデミーサーキット」とは?


活動の中で積み重ねていく成功体験に向かって、今どこにいるのか?何のために行動しているのか?を明確にしてプログラムを設計しています。子どもたちの「やりたい!」気持ちを引き出し、「やれる!」と思える計画を立て「できた!」という瞬間を共にし、また新たな「やりたい!」に見つけて、サーキットを3ヶ月で1周、1年間で4周することで4つの成功体験を得られるように活動します。

保護者様との関わり

利用ごとに、活動報告の通知が送られてくるので、お子様の活動の様子を知ることができます。(2021年5月からの新しい取り組み)
6ヶ月に1回の保護者面談の機会では、支援計画書を元に「基礎力レベル」や「デフアカデミーサーキット」の積み重ねの状況を保護者様にお伝えし、お子様の成長を共に考えていけるような活動を目指しています。

取り組みに関する「Q&A」

学年グループごとの取り組み

詳しくは、各学年グループのページをご確認ください。

その他の取り組み

デフアカデミーを運営するNPO法人Silent Voice(サイレントボイス)では、全国のろう児・難聴児に向けた他の事業も運営しております。

また、グループ企業の株式会社Silent Voiceでは、ろう者・難聴者の働く企業への活躍支援活動も行っております。そこで得られた知見を教育事業の活かすなどの連携をしています。
株式会社Silent Voiceの活動

これらの私たちの活動は多くのメディアに掲載されています。よろしければご覧ください。
メディア掲載